静岡県内に限らず、一般的に高台に立つお宅は見晴らしが良い、津波の危険が少ないなどの、また、道路よりも高い土地に立つお宅ならプライバシーが保たれる、大雨の際でも住まいへの浸水が防げるなど、住宅において「高い」ことによるメリットは数多くあります。
逆に、たとえば周囲に遮るもののない高い場所に建つ住まいでは強風対策が必要ですし、道路よりも高い土地に建つ住まいなら、道路との境界から玄関まで階段を設けるケースが多く、階段でつまずいて転んだり、足腰が弱い方にとっては階段が外出の妨げとなるなど、「高い」ことが却ってデメリットになってしまうことも少なくありません。

また、外構・お庭工事で切土や盛土を行う場合は、がけ条例や宅地造成等規制法に抵触する恐れがあるため、注意が必要です。
・・・というと何だか難しいお話のようですが、要は「あらかじめ知っておけば安心」ということ。いずれにしても「高低差」に伴う課題をクリアするためには専門業者へのご相談が不可欠です。
高低差のある住まいでは、外構もバリアフリー・リフォームを
道路よりも高い土地に建つ住まいの外構スペースには、玄関までの間に階段やスロープを設ける必要があります。その際、注意したい点は「つまずかない」「すべらない」「明るい」こと。さらに、足腰に不安のある方や車椅子での使用にも配慮が必要です。
ただし、単に安全性だけを確保すれば良いというわけではありません。エクステリアは住まいの「顔」ですから、「ゆとり」や「美観」にも目を向けましょう。
バリアフリー・リフォームのポイント
⇒『家族みんなに安心・安全 エクステリアもバリアフリー』を読む
ご存じですか?「がけ条例」
外構工事で切土・盛土が必要な場合は、静岡県がけ条例と宅地造成等規制法の制限を受けることになります※。当然、プランニングにも影響が生じますので、外構工事をご検討されている方は、確かな知識を持った専門業者にご相談ください。
※宅地造成規制区域に指定されている地区に建つ住宅の場合。
宅地造成等規制区域内において許可が必要な造成工事

【1】切土(※1)をした部分が、高さ2mを超えるがけ(30度以上の斜面)となる場合

【2】盛土(※2)をした部分が、高さ1mを超えるがけとなる場合

【3】切土と盛土を同時に行う場合、盛土は1m以下でも、切土を合わせて高さが2mを超えるがけとなる場合

【4】造成(高さ1mを超える切土、高さ50cmを超える盛土)をする部分の面積が500㎡を超える場合

※1 切土とは…
高い地盤や傾斜のある土地を削り取り、地面を平坦にすること
※2 盛土とは…
低い地盤や斜面に土砂を盛り、地面を平坦にすること
風対策は緑のチカラで
特に高い土地にお住まいの方にとって、強風は悩みのひとつではないでしょうか。そこでオススメなのが外構・お庭スペースへの植栽をうまく利用して「風を操る」方法です。
